【決定版】漆原晃の物理が面白いほどわかる本|レベル・使い方・次にやるべき参考書

「漆原の物理」で検索すると、じつは役割の違う本が3種類出てきます。このページで主に扱う『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)は、そのうち”現象のイメージ”から物理を立ち上げる入門〜基礎固めの講義系インプット。累計55万部を超えるロングセラーで、「物理はアレルギー」という状態からでも読み進められる一冊です。この記事では、KADOKAWAの新課程版(改訂版・全3冊)に基づいて、対象レベル・到達点・正しい使い方を整理し、混同しやすい「明快解法講座」「最強の88題」との違いや、初学者がつまずく「読んだのに解けない」の攻略、次に進むべき問題集までまとめました。物理を独学で得点源に変えるための地図として使ってください。


目次

1. 漆原晃の物理が面白いほどわかる本とは?対象レベル・到達点・基本データ

『漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本』は、代々木ゼミナールの漆原晃先生による講義系の入門インプット参考書です。最大の特徴は、いきなり公式を並べるのではなく、「その現象が“なぜ・どう”起こるか」を図とイメージで先に入れること。そのうえで、原理から解法を一貫した手順で導いていくため、「公式は覚えたのに問題になると手が止まる」という物理特有のつまずきを防ぎやすい構成になっています(関連語:レベル/初学者/わかりやすい)。

出版元のKADOKAWAは本シリーズの特長を「物理現象のイメージ」「基本原理から本質を導く」「解法を丁寧に教える」の3点と説明しています。文字どおり”読んで面白い”読み物調でありながら、入試で通用する解き方の型まで通す設計です。

基本データ(改訂版・新課程対応/全3冊)

物理の全範囲を、分野ごとに3冊へ分けて刊行しているのがこのシリーズの形です。2023年5月に新課程(2022年度以降の高校入学生)に対応した改訂版が3冊同時に発売されました。

書名(改訂版・大学入試 漆原晃の …)収録分野ページ数判型定価(税込・目安)
物理基礎・物理[力学・熱力学]が面白いほどわかる本力学・熱力学約320ページA5判1,540円
物理基礎・物理[電磁気]が面白いほどわかる本電磁気約304ページA5判1,540円
物理基礎・物理[波動・原子]が面白いほどわかる本波動・原子約304ページA5判1,540円
  • 出版社:KADOKAWA(中経出版)/著者:漆原 晃
  • 累計発行部数:シリーズ55万部突破(改訂版発売時点・KADOKAWA発表)
  • 対象:物理基礎・物理の初学者〜基礎固め層。物理が苦手・独学で始めたい人の”最初の1シリーズ”に向く。

(定価・ページ数は2023年改訂版時点の公表値をもとにした目安です。刷や紙/電子で表記差が出る場合があるため、購入時に各巻の商品ページで最終確認してください=要確認)

到達点の目安:3冊で物理の全分野の「考え方」と基本解法が入ります。ただし講義本は”理解”の本で、単独では得点力にはなりにくいのが物理の鉄則。問題演習と組み合わせて、共通テスト〜入試標準レベルの土台(偏差値55前後を一つの目安)まで持っていくのが現実的なゴールです(偏差値・到達度は一般的な学習目安であり個人差があります=要確認)。


2.【混同注意】「漆原の物理」は3ライン|どれを買えばいい?

ここが本記事で最も重要なポイントです。「漆原の物理」という検索では、出版社も役割も違う本が並びます。買い間違い・順番の取り違えが起きやすいので、まず地図で整理しましょう(関連語:明快解法講座/最強の88題/違い/どれから)。

ライン正式名(シリーズ)出版社役割レベル目安
講義(本記事の主対象)漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本(3冊)KADOKAWA現象のイメージと原理理解のインプット入門〜基礎
②解法漆原の物理 明快解法講座(大学受験Doシリーズ)旺文社入試で使う解き方の型を習得基礎〜標準
③演習漆原の物理 最強の88題(大学受験Doシリーズ)旺文社頻出入試問題で得点力を固める標準
④難関難関大入試 漆原晃の物理 解法研究KADOKAWA難関大の応用・記述に対応応用〜難関

(レベル目安は一般的な位置づけで、個人差があります=要確認)

ポイントは3つです。

  • 「面白いほどわかる本」=理解の入口。物理そのものが苦手・初学者なら、まずここから。本記事が扱うのはこのラインです。
  • 「明快解法講座」「最強の88題」=同じ漆原先生の”次の一手”。ただし出版社が旺文社(大学受験Doシリーズ)に変わります。解法の型を固めたい→明快解法講座、入試問題で鍛えたい→最強の88題、という役割分担です。
  • 同じ「漆原」でも入口と演習は別の本。まとめ買いする前に、自分が今“理解”段階か“演習”段階かを見極めてください。迷ったら次章以降の使い方・つまずき整理が判断材料になります。

物理の参考書全体での立ち位置

「面白いほどわかる本」が物理の学習ルート全体でどこに位置するかを、他ジャンルの本と並べて捉えると使いどころを間違えません(特定の競合サービスではなく、一般的な参考書の役割で整理しています)。

段階参考書の例主な役割偏差値目安
入門・図解宇宙一わかりやすい高校物理 などいちばん最初のイメージづくり〜50
講義系インプット漆原晃の物理が面白いほどわかる本(本書)/同 明快解法講座現象の理解+解法の型45〜60
標準演習良問の風/物理重要問題集(基礎〜標準)入試標準の解法習得・得点化55〜65
応用・難関演習名門の森/難問題の系統とその解き方 など難関大・医学部の得点力63〜

(偏差値目安は一般的な到達の目安。使用者の状況で前後します=要確認)

物理の全体像と各段階のつながりは、物理の参考書ルート(完全版)で俯瞰できます。「自分は今どの段階か」で迷う場合は、先にルート記事で立ち位置を確認するのがおすすめです。


3. 漆原の物理「面白いほどわかる本」の効果的な使い方|順番と周回法

この本で最も多い失敗は、「読んで満足して終わる」こと。物理の講義本は、読むだけでは点になりません。以下の手順で、インプットとアウトプットを必ずセットにして進めてください(関連語:使い方/勉強法/何周/独学)。

どれから?=原則「力学・熱力学」から

3冊のうち、まず着手すべきは[力学・熱力学]編です。力学は運動方程式・エネルギー・運動量という物理全分野の土台で、電磁気の考え方にも直結します。順番の目安は次のとおり。

1. 力学・熱力学 … 最優先。ここが崩れると他分野も崩れる。 2. 電磁気 … 力学の考え方(力・エネルギー)を電気・磁気に応用する分野。力学の後に。 3. 波動・原子 … 独立性が高く、比較的あとからでも入りやすい。共通テストでも配点あり。

学校の進度に合わせて並行して読んでも構いませんが、力学だけは最初に固めるのが鉄則です。

1周目:講義を「イメージで理解」する

  • 1テーマ読むごとに、「この現象を自分の言葉と図で説明できるか」を確認する。
  • 例題・解説の解法の手順(型)を、途中式まで手を動かして再現する。目で追うだけにしない。
  • わからない箇所に付箋を貼り、完璧を目指さずまず1冊を通す。物理は分野をまたいで理解がつながるため、1周目で全体像を入れるのが先です。

2周目以降:別の問題集で「解けるか」を検証する

  • 2周目からは、やさしめの入試問題集(後述の良問の風など)を主役にして、解けなかった問題だけ「面白いほど」に戻る逆引き運用へ。
  • 間違えた問題に印をつけ、印が消えるまで3周を目安に回す(周回法)。
  • 「読む→解く→戻る」の往復ができて初めて、講義本の内容が得点に変わります。

期間の目安

1冊あたり2〜4週間、3冊で2〜3ヶ月が一つの目安です(1日1時間前後・週5日で試算した目安。学習状況で大きく前後します=要確認)。「何日で終わるか」より、併用する問題集の標準問題が自力で解けるかを進度の基準にしてください(関連語:いつまで/期間/何周)。


4.【イエナアカデミーの視点】漆原の物理で伸び悩む“3つの典型”と合理的な攻略

ここからは、参考書レビューであまり語られない「面白いほどわかる本を使っても物理が伸びない人の共通パターン」を、指導現場の観点で掘り下げます。本書自体は完成度の高い名著です。伸び悩みの原因は、たいてい使い方・順番・そして数学の準備にあります。

典型① 読んで「わかった気」になり、問題が解けない(講義本共通の罠)

「漆原の物理 わかりやすい」という評判どおり、この本は読んでいて理解した気になれます。しかしそこで止まると、入試問題の前で手が動きません。物理は、理解した解法を自分で立式して最後まで計算しきれて初めて得点になります。

  • 攻略:1テーマ読んだら、その日のうちに同じ範囲の問題を解く。解けなければ「理解できていない箇所」が特定できるので、そこだけ講義に戻る。この往復が本書の正しい使い方です。
  • 模試で失点した単元を起点に、講義→問題演習をピンポイントで回すと、限られた時間で伸びます(模試からの逆算)。

典型② 3冊を”読み切ること”が目的化して、演習に入れない

3冊・合計900ページ超というボリュームは、「全部読む」こと自体がゴールになってしまうリスクをはらみます。読了しても問題演習に入れず、模試で点が伸びない——これは独学で非常に多いパターンです。

  • 攻略「1分野読む → その分野の問題を解く」を分野単位で回す。3冊を最後まで読んでから演習、ではなく、力学を読んだら力学の演習、と分野ごとにインプットとアウトプットを閉じる
  • 「面白いほど」はあくまで理解の土台づくり。同じ漆原ラインの[明快解法講座]や、後述の標準問題集へ早めに橋渡しする意識を持つと停滞しません。

典型③ 数学の準備不足で、物理の式変形につまずく

物理の伸び悩みが、実は数学(三角関数・ベクトル・微分積分の基礎)の不足に起因しているケースは珍しくありません。本書は物理の説明は丁寧ですが、式変形の数学的な下地までは肩代わりしません。ここでつまずくと「解説は追えるのに自力では解けない」状態が続きます。

  • 攻略:力学の力の分解でつまずくなら三角関数、電磁気でつまずくならベクトル、と物理のつまずき箇所から必要な数学単元を逆引きして短期補強する。物理と数学は地続きです。

こうした「どこでつまずき、次に何をすべきか」の判断は、独学だと後になって気づくことが少なくありません。イエナアカデミーの医学部コースでは、模試の失点分析から逆算して“今やるべき1冊・1単元”を特定し、講義系インプットを最短で得点に変える伴走をしています。実際に、東京医科歯科大学(現・東京科学大学)・新潟大学・日本医科大学・東邦大学・埼玉医科大学などの医学部合格者を、こうした科目横断の戦略設計で支えてきました(合格実績は在籍生の一例です)。


5. 漆原の物理の次にやるべき参考書|レベル別の分岐

「面白いほどわかる本」で各分野の考え方が入ったら、志望校のレベルに合わせて演習中心に切り替えます。「漆原の物理 次」「どこまで」で検索する人向けに、分岐を整理します(関連語:次/どこまで/医学部)。

  • 入試標準を固める(王道ルート・多くの受験生におすすめ)

良問の風(物理基礎・物理)で入試標準の解法を一通り演習 → 物理重要問題集で難関大・医学部2次に通用する得点力へ。理解(面白いほど)→標準演習→応用演習という、物理の最も王道の橋渡しです。

  • 同じ漆原ラインで語り口を揃えて続けたい

旺文社の[漆原の物理 明快解法講座]で解法の型を固め、[漆原の物理 最強の88題]で頻出入試問題を演習。著者の解法が一貫しているので、講義本からの接続がなめらかです(※これらは旺文社・大学受験Doシリーズで、面白いほど=KADOKAWAとは別ラインです)。

  • 講義を動画でも補強したい・独学で伴走がほしい

動画講義付きの秘伝の物理を併用すると、文字だけでは掴みにくい現象を映像で補えます。

どの順で組むか全体像を確認したい場合は、物理の参考書ルート(完全版)に戻って、志望校からの逆算ルートを確認してください。


6. 漆原の物理を独学で使いこなせないと感じたら|伴走という選択肢

「面白いほどわかる本」は独学でも十分に戦える良書です。それでも、「読んでいるのに模試が伸びない」「3冊を読み切れずに演習へ進めない」「数学不足で式変形が止まる」「次にどの問題集へ進むべきか判断できない」という壁は、独学だと乗り越えるのに時間がかかります。物理は理科の中でも“戦略と順番で伸びる”科目どの分野に・どの教材で・どれだけ時間を割くかの設計次第で、同じ参考書でも結果が変わります。

イエナアカデミーの医学部コースでは、

  • 模試の失点データから逆算した個別カリキュラム(今やるべき1冊・1単元を特定)
  • 講義系インプットを最短で得点化するアウトプット設計(読む→解く→戻すの往復管理)
  • 物理と数学、理科2科目、英語まで含めた科目横断の時間配分

を、一人ひとりに合わせて設計・伴走します。「漆原の物理は自分に合っているのか」「次の一手はこれで正しいか」を客観的に見てほしい方は、まずは無料相談で現状を整理してみてください。

無料相談・お問い合わせはこちら:<https://inquiry.jena-academy.com/>


7. よくある質問(FAQ)

Q. 漆原の物理「面白いほどわかる本」のレベルは?初学者でも大丈夫?

A. 物理の初学者〜基礎固め層が対象です。現象のイメージから丁寧に説明されるため、物理が苦手・独学で始める人の”最初の1シリーズ”に向きます。ただし読むだけでは得点にならないので、問題演習との併用が前提です。

Q. 3冊全部必要?どれから始める?

A. 物理を一通り仕上げるなら3冊必要ですが、まず[力学・熱力学]編から始めてください。力学は全分野の土台です。次に電磁気、波動・原子は独立性が高く後回しでも入りやすい分野です。共通テストで特定分野だけ補強したい場合は、その分野の巻だけ使う選び方もできます。

Q.「面白いほどわかる本」と「明快解法講座」「最強の88題」の違いは?

A. 出版社も役割も違います。「面白いほどわかる本」(KADOKAWA)は現象を理解する講義・入門。「明快解法講座」「最強の88題」(旺文社・大学受験Doシリーズ)は同じ漆原先生の解法本・問題集で、次の段階です。理解が入口、解法・演習がその後、と役割で選び分けてください(本記事2章参照)。

Q. 漆原の物理だけで入試まで足りる?

A. 「面白いほどわかる本」は理解の土台づくりの本なので、単独では入試の得点力までは届きません。良問の風・物理重要問題集などの演習とセットにして初めて力になります。難関大・医学部レベルはさらに応用演習が必要です。

Q. 何周すればいい?どのくらいの期間で終わる?

A. 1冊2〜4週間、3冊で2〜3ヶ月が目安(1日1時間前後・週5日の試算=要確認)。周回は「読む」ことより「印をつけた問題が解けるようになる」ことを基準に、併用問題集で3周を目安にしてください。

Q. 新課程に対応している?版はどれを買えばいい?

A. 2023年5月発売の改訂版が新課程(2022年度以降の高校入学生)に対応しています。3冊とも改訂版が出ているので、「改訂版」表記のものを購入してください(旧版は新課程の内容と一部異なります=購入時に要確認)。

Q. 値段・出版社は?

A. 出版社はKADOKAWA(中経出版)。定価は改訂版で各1,540円(税込・2023年時点の目安)、判型はA5判、ページ数は力学・熱力学約320ページ/電磁気・波動・原子が各約304ページです(改定の可能性あり=購入時に要確認)。

Q. 医学部の物理に「面白いほど」は足りる?

A. 基礎理解の土台としては非常に有効ですが、医学部2次で戦うには標準〜応用の問題演習が別途必要です。「面白いほど」で理解 → 良問の風・物理重要問題集で得点化、という流れで積み上げてください。到達度には個人差があります(要確認)。


まとめ

  • 「漆原の物理」は3ラインある。『面白いほどわかる本』(KADOKAWA・全3冊)は現象の理解から入る入門講義で、本記事の主対象。解法の「明快解法講座」・演習の「最強の88題」(旺文社)とは役割が違う。
  • 講義本は”理解”の本。読むだけでは点にならず、必ず問題演習とセットで「読む→解く→戻す」の往復を作る。
  • 順番は力学・熱力学 → 電磁気 → 波動・原子。3冊を”読み切ること”を目的化せず、分野ごとにインプットとアウトプットを閉じる。数学不足のつまずきは逆引きで短期補強を。
  • 次は良問の風 → 物理重要問題集が王道。動画補強は秘伝の物理、漆原の語り口で続けるなら明快解法講座・最強の88題。全体像は物理の参考書ルートで確認を。

「面白いほどわかる本」を”読んだだけ”で終わらせず、物理を得点源に変えたい方は、無料相談で今の学習を一度点検してみてください。


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