東大理科はいつから?高1・高2からの早期着手ロードマップ

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「東大の理科はいつから始めるべきか」。結論から言えば、高2の終わりまでに物理・化学の主要分野を既習化し、高3の1年間をまるごと演習に使える状態をつくる——逆算すると、高1からの計画的な着手が新しい定石です。

かつては「理科は高3からで間に合う。まず英数」と言われてきました。しかし、イエナアカデミーが東大合格者530名の開示得点を独自集計したデータは、その常識が崩れたことを示しています。この記事では、なぜ理科の早期着手が合否を分けるのかをデータで論証し、高1・高2からの学年別ロードマップを具体的にまとめます。

目次

なぜ理科の早期着手が合否を分けるのか(開示データ)

東大合格者530名(2024〜2026年度)の開示得点を集計すると、理系二次の教科別平均は次のように動いています。

教科(満点)2024平均2025平均2026平均3年間の変化
英語(120)80.877.565.9−14.9点
数学(120)68.857.448.7−20.1点
国語(80)42.650.647.2+4.6点
理科2科目(120)70.265.176.0+5.8点

英語は3年で14.9点、数学は20.1点も合格者平均が下がりました。その中で理科だけが上昇しています。高得点層の動きはさらに顕著です。

指標202420252026
英語80点以上の合格者割合54%42%12%
理科2科目80点以上の合格者割合14%12%36%

英語で80点以上を取る合格者が54%から12%へ急減する一方、理科で80点以上を取る合格者は36%へ急増。そして2026年度は、二次合格最低点に対する寄与率で理科が34.7〜37.0%と全教科の首位に立ちました(2024〜25年は英語が32〜37%で首位。理一の数学寄与は30.7%→22.6%に低下)。

つまり「英数で稼いで理科は高3から追い込む」という従来モデルは、直近のデータと合わなくなっています。英語・数学が「皆が取れない教科」になった今、理科の得点力こそが合格者と不合格者を分ける主戦場です。合格最低点全体の分析は東大合格最低点【2024〜2026】をご覧ください。

「高3からで間に合う」が構造的に難しい理由

理科の早期着手が必要なのは、精神論ではなくカリキュラム構造の問題です。

  • 全範囲修了が遅い:多くの高校では物理・化学の全範囲が終わるのは高3の夏〜秋。そこから演習を始めると、過去問に使える期間は数ヶ月しかありません。
  • 理科は演習量が得点に直結する:東大理科は2科目150分のセットで、時間配分と「取るべき設問の見極め」の練習が不可欠です。この訓練は全範囲修了後にしかできません。
  • 積み上げ型の科目である:物理は力学が全分野の土台、化学は理論化学が無機・有機の土台です。土台の理解が浅いまま先へ進むと、高3での伸びが頭打ちになります。

理科2科目80点以上の合格者が36%に達した2026年度は、裏を返せば「理科を伸ばし切った受験生」がそのまま合格していった年でした。演習期間を確保できるかどうかが、この差の正体です。

学年別ロードマップ:高1・高2で何をすべきか

イエナアカデミーが推奨する標準的な進め方です。学校進度や選択科目により前後しますが、「高2末までに主要分野の既習化」という到達点は共通です。

時期物理化学到達目標
高1力学の基礎(教科書+傍用問題集)理論化学の基礎(mol計算・化学結合)定期テスト範囲を「導出過程まで説明できる」水準で
高2前半力学の完成理論化学の完成入試標準レベルへの橋渡し
高2後半電磁気の既習化無機・有機に着手主要分野の既習化。一度過去問に触れて距離を測る
高3春〜夏全範囲修了+標準問題集の完成全範囲修了+標準問題集の完成入試標準レベルの完成
高3秋以降過去問+2科目150分セット演習過去問+2科目150分セット演習2科目で70〜85点の得点力

ポイントは3つです。

  • 高1は「深さ」優先:力学と理論化学は、公式暗記でなく導出から理解すること。ここでの深さが高2以降の学習速度を決めます。
  • 高2後半が分岐点:学校進度が遅い場合、先取りを検討する価値が最も高い時期です。電磁気まで既習化できていれば、高3の演習量で理科は確実に伸びます。
  • 高3は演習に全振り:秋以降は2科目150分のセット演習が中心。時間を計り、「どの設問を確保しどこを捨てるか」の判断を訓練します。

なお、東大理科は満点勝負ではありません。合格者の理科2科目平均は76.0点(2026年度・当社集計)で、2科目合計で7割前後を安定して取れれば十分に合格圏です。

物理・化学それぞれの勉強法と参考書

物理:力学→電磁気の順に土台を固める

『物理のエッセンス』『良問の風』で入試標準の解法を習得し、『名問の森』『重要問題集』で難関大レベルの演習量を確保する流れが定番です。東大物理は第1問力学・第2問電磁気がほぼ毎年出題されるため、この2分野の完成度がそのまま得点の下限を決めます。出題傾向と実際の合格者得点は東大物理の対策完全ガイドで詳しく解説しています。

化学:理論を軸に、無機・有機は高2後半から

『鎌田の理論化学の講義』などの講義系で理解を固めてから、『化学重要問題集』で演習量を積み、余力があれば『化学の新演習』へ。東大化学は理論・無機・有機の融合問題が大問3題で出題されるため、分野間のつながりを意識した学習が重要です。詳しくは東大化学の対策ガイドをご覧ください。

過去問はいつから?

本格的な過去問演習は全範囲修了後(高3夏以降)が中心ですが、高2後半に1年分だけ解いて「ゴールとの距離」を体感しておくことを推奨します。早期に出題レベルを知ることで、標準問題集への取り組み方が変わります。過去問の具体的な使い方は東大物理 過去問の使い方にまとめています。

英数とのバランス:理科を「後回しにしない」だけでいい

誤解のないように補足すると、高1・高2の主軸が英語・数学であること自体は今も変わりません。理系合格者の共通テスト得点率は3年間で82%未満がゼロ、つまり共テ9割前後が事実上の前提条件であり、その土台は英数です。

変わったのは優先順位の付け方です。「英数が終わってから理科」ではなく、英数と並行して理科の土台づくりを高1から少しずつ進める。週の学習時間の1〜2割を理科に確保するだけでも、高2末の到達点は大きく変わります。学年別の勉強時間の目安は東大合格者の勉強時間ロードマップも参考にしてください。

よくある質問(FAQ)

東大の理科はいつから始めるべきですか?

高1からの計画的な着手を推奨します。到達点の目安は「高2末までに物理は電磁気、化学は無機・有機まで既習化」。高3の1年間を演習に使えるかどうかが、理科の得点力を分けます。

東大物理は難化していますか?

年度による振れはありますが、3年間の開示データでは理科(2科目合計)の合格者平均はむしろ上昇しています(70.2→76.0点)。「難化して取れない」のは英語・数学の方で、理科は対策量がそのまま得点に反映されやすい科目です。

東大理科は2科目で何点取れば合格できますか?

理科単体の合格点は公表されていませんが、開示データでは2026年度の合格者平均が2科目で76.0点/120点。70〜85点が現実的な目標ラインです。満点は必要ありません。

東大化学の過去問は何年分解けばいいですか?

10年分程度が一つの目安とされます。年数より重要なのは、2科目150分のセットで時間を計って解き、「どの設問で得点しどこを捨てるか」を復習することです。

高3から理科を始めたら間に合いませんか?

不可能ではありませんが、演習期間が数ヶ月に圧縮されるため、理科で稼ぐ戦略は取りにくくなります。その場合は基礎の完成度を最優先し、取るべき標準設問を確実に回収する方針が現実的です。個別の状況に応じた計画は学習相談でご提案できます。

データの出典と注記

開示得点データは、ウェブサイト上で公開されている2024〜2026年度の東大合格者530名の本人申告開示得点を、イエナアカデミーが独自に収集・集計したものです(開示未記載30名を除くn=500)。合格最低点は東京大学公表値。


高1・高2からの東大理科対策はイエナアカデミーへ

イエナアカデミーは、開示得点データの分析に基づいて「どの科目で何点積み上げるか」から逆算する、オンライン対応の個別指導塾です。学校進度に合わせた物理・化学の先取りカリキュラムも、一人ひとりに合わせて個別に設計します。

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