代名詞には人称・所有・再帰・指示・不定の5種類があります。中でも受験で問われるのが、it の特別用法・再帰代名詞の慣用表現・指示代名詞 that の反復回避・不定代名詞の使い分けの4つ。どれも「訳せるのに、いざ書くと取り違える」ポイントです。
この記事では、応用レベルの代名詞を一覧表で整理したうえで、it・再帰代名詞(-self)・指示代名詞・不定代名詞の使い方を、例文でわかりやすく解説します。
✅ この記事でわかること
- 応用代名詞4種類の早見表(はたらき・例文)
- it の特別用法(時・距離・天候/仮主語・仮目的語)
- 再帰代名詞の慣用表現と指示代名詞 that / those の使い方
- one・another・the other など不定代名詞の使い分け
4種類の代名詞 早見表(it・再帰・指示・不定)
まずは全体像から。応用レベルで問われる代名詞は、次の4タイプに整理できます。
| 種類 | おもなはたらき | 例 |
|---|---|---|
| it の特別用法 | 時・距離・天候/仮主語・仮目的語 | It took me two hours to drive there. |
| 再帰代名詞(-self) | 主語=目的語(再帰)/強調 | The door opened of itself. |
| 指示代名詞 that / those | 前出の名詞の反復を避ける | … larger than that of Japan |
| 不定代名詞 | one / another / the other など | One is mine, and the other is yours. |
以下、それぞれ詳しく見ていきます。
it の特別用法|時・距離・天候/仮主語・仮目的語
it は「それ」と訳す代名詞のほかに、特定のものを指さない特別用法があります。
| 用法 | 例 |
|---|---|
| 時・距離・天候 | How far is it to the airport?(空港までどのくらい?) |
| 仮主語 | It is important to study.(勉強することは大切だ) |
| 仮目的語 | I found it difficult to do so.(そうするのは難しいとわかった) |
「時・距離・天候」の it は、日本語には訳しません。時間の「かかる」を表す take もこの仲間です。
(1) It took me two hours to drive there.(そこへ車で2時間かかった。)
仮主語・仮目的語の it は、うしろの to 不定詞などの内容を先に it で受けておく用法です。
再帰代名詞(-self)|再帰用法・強調用法と慣用表現
myself・yourself・itself などの -self の形が再帰代名詞です。使い方は大きく2つ。
- 再帰用法:主語と目的語が同じもの(=主語が自分自身に働きかける)を表す
- 強調用法:主語・目的語を強めるはたらき(省略しても文は成り立つ)
そして入試で頻出なのが、前置詞との慣用表現です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| by oneself | 独力で・ひとりで |
| for oneself | 自分のために・独力で |
| of oneself | ひとりでに |
| beside oneself | 我を忘れて |
| help oneself to | 〜を自由に取って食べる |
| make oneself understood | 自分の考えを伝える |
(2) The door opened of itself.(ドアがひとりでに開いた。)
指示代名詞 that / those|名詞の反復を避ける
同じ名詞をくり返したくないとき、that(単数)/ those(複数) で前出の名詞を受けます。とくに比較の文でよく登場します。
(3) The population of China is larger than that of Japan.(中国の人口は日本のそれより多い。)
この (3) の that は the population の反復を避けたもの。「the population of Japan」を「that of Japan」と言い換えているわけです。
また、those who … で「〜する人々」を表す使い方も頻出です。
(4) Those who want to leave may do so.(出たい人はそうしてよい。)
不定代名詞|one・another・the other・others の使い分け
数や範囲がはっきり定まらないものを指すのが不定代名詞です。「残りが1つか、複数か」「全部か、一部か」で語を使い分けます。
| 語 | 意味・用法 |
|---|---|
| one | a+可算名詞の代用(複数は some) |
| the other | 2つのうち残りの1つ |
| the others | 3つ以上の残り全部 |
| others | 3つ以上のうち他のいくつか |
| another | もう一つ(単数) |
| each / either / neither | 単数扱い |
| both / none | 複数扱い |
「2つのうち、一方は〜、もう一方は〜」は one 〜, the other 〜 が定番の形です。
(5) One is mine, and the other is yours.(一方は私の、もう一方は君のだ。)
(6) Some like cats and others like dogs.(猫好きもいれば犬好きもいる。)
さらに、A is one thing, B is another(「AとBは別のことだ」)や one after another(次々に)も頻出の慣用表現です。
つまずきポイント:one と it/another と the other
① one と it は別物です。
one は「a+可算名詞」の代わりで、同じ種類の別のものを指します。it はまさにその同じものを指します。
I lost my pen, so I bought a new one.(ペンをなくしたので、新しいのを買った。)
この one は「a pen(新しいペン)」の代用。ここを it にすると「なくした当のペンそのもの」を買い直したことになり、意味が通りません。
② another と the other を混同しない。
残りがまだ複数ある中の「もう一つ」なら another、残りがちょうど1つに決まるなら the other です。CHECK問題でも「One is red, and ( ) other is blue.」のように、2つのうちの残り=the other が問われます。
ミニ確認問題
問題(クリックで解答)
適語を入れなさい。
- I lost my pen, so I bought a new ( ).
- 中国の人口は日本のより多い:larger than ( ) of Japan.
- 一方は赤、もう一方は青:One is red, and ( ) other is blue.
- パーティーで楽しんだ? Did you enjoy ( )?
解答
- one(a new pen の代用) / 2. that(the population の反復回避) / 3. the(2つのうち残りの1つ→the other) / 4. yourself(enjoy oneself で「楽しむ」)
まとめ
- it の特別用法=時・距離・天候/仮主語・仮目的語。「かかる」の take も it をとる
- 再帰代名詞は再帰用法・強調用法(省略可)と、by / of oneself などの慣用表現が要
- that / those は前出の名詞の反復回避。比較の文と those who … が頻出
- 不定代名詞は one/another/the other/the others/others を「残りの数」で使い分ける
- one は同種の別物、it は同一物。残り1つは the other、まだ複数あるなら another
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