「最後まで解き終わらない」「時間配分を工夫しても間に合わない」「全部読んでいたら時間が足りない」——共通テスト英語リーディングでもっとも多い悩みです。総語数が多いこの試験では、読む速度がそのまま得点を左右します。
ただし、時間が足りない原因は「速読テクニックを知らないから」ではないことがほとんどです。このページでは、速く読めない本当の原因を切り分け、原因に応じた速読トレーニングを解説します。時間の”割り振り方”(配分)は既存の共通テスト英語の時間配分、全体の勉強法はリーディング完全ガイドをご覧ください。
この記事の要点
- 「時間が足りない」の正体は多くが基礎(語彙・文法・処理速度)不足。配分の問題ではない。
- 速読=飛ばし読みではなく、「戻らず前から意味を取る力」を鍛えること。
- 「全部読まない」は基礎が固まった上級者の最終手段。土台が先。
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なぜ時間が足りなくなるのか(原因の切り分け)
まず、自分がどれに当てはまるかを確認します。原因が違えば、やるべき練習も変わります。
| 原因 | 症状 | 対処 |
|---|---|---|
| 語彙不足 | 単語を1つずつ思い出しながら読む | 単語帳の徹底 |
| 文法処理の遅さ | 文構造(SVOなど)が瞬時に取れない | 精読で構造を取る練習 |
| 返り読み | 後ろから訳して前に戻る | 前から読む訓練(スラッシュ・音読) |
| 長文慣れ不足 | 1文は読めるが長文で失速する | 多読・要点把握の練習 |
| 設問処理の非効率 | 本文を何度も往復する | 設問先読み・根拠の照合 |
「配分を工夫しても間に合わない」=速度そのものが足りないというサインです。配分の技術より前に、この速度の土台を作る必要があります。
速読力を鍛える基本トレーニング
速読は「気合いで速く読む」ことではありません。次のトレーニングで、戻らずに前から処理する回路を作ります。
スラッシュリーディング
意味のかたまりごとに `/` で区切りながら、前から順に意味を取る練習。返り読みの癖を矯正する基本です。慣れてきたらスラッシュを頭の中だけで引けるようにします。
音読・オーバーラッピング
同じ長文を、意味を意識しながら繰り返し音読します。音読できる速度=理解して読める速度の目安になり、処理速度が上がります。過去問や問題集の長文を「解いた後の教材」として音読で使い倒しましょう。
多読(易しめの英文を大量に)
自分のレベルより少し易しい英文を、辞書を引かずに大量に読む練習。「戻らずに読み続ける」持久力と、語彙・表現の定着を同時に鍛えられます。
パラグラフリーディング
段落ごとの主張(トピックセンテンス)を追う読み方。長文全体の流れを素早くつかめるようになり、後半の論説文(第6問など)で効きます。
「全部読まない」戦略の正しい使い方
「全部読まないで解く」「設問に関係する箇所だけ読む」——これは有効な場面もありますが、基礎が固まった上級者が時間を作るための最終手段です。
- 土台が未完成な段階で飛ばし読みに頼る → 根拠を取り違えて失点。
- 基礎が固まった段階で、設問を先に見て必要箇所を素早く照合 → 時間短縮に有効。
つまり「全部読まない」は、まず全文を速く読める力をつけてから選択肢に入れるべき技術です。順番を間違えないようにしましょう。詳しい勉強の順番は勉強法ロードマップへ。
トレーニングの進め方(1日の例)
- 精読(15分):新しい長文を構文を取りながら正確に読む。
- 音読(10分):同じ長文を、意味を意識して繰り返し音読。
- 多読(10分):易しめの英文を、戻らずに読み続ける。
- 週末:過去問を時間を計って解き、速度を測る。
「速く読む練習」と「正確に読む練習」を両輪で回すのがコツです。速さだけを追うと精度が落ち、正確さだけを追うと速度が上がりません。
よくある質問(FAQ)
時間配分を変えれば解決しますか?
配分の工夫は、速度の土台がある人向けの最適化です。そもそも間に合わないなら、まず読む速度を上げる必要があります。配分の技術は時間配分の記事へ。
全部読まなくても大丈夫ですか?
基礎が固まった上級者の最終手段です。まずは全文を速く読める力を作りましょう。
速読と精読、どちらを優先すべき?
両輪です。精読で構造を正確に取れるようにしつつ、音読・多読で速度を上げます。片方だけでは伸びません。
返り読みが直りません。
スラッシュリーディングと音読が効きます。前から意味を取る回路ができるまで、同じ英文を繰り返すのが近道です。
速読は「毎日の積み上げ」で身につく
速読は一度に身につくものではなく、毎日の音読・多読の積み重ねで少しずつ回路ができていきます。そして、返り読みの癖などは自分では気づきにくいものです。
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