to 不定詞は、単独の用法だけでなく、決まった「型」として覚えるべき重要構文がたくさんあります。形式主語の it、〈動詞+人+to do〉(SVO to do)、too 〜 to / enough to、そして頻出の慣用表現まで——ここは東大・難関大でも狙われる山場です。
この記事では、不定詞を含む重要構文(形式主語・SVO to do など)を一覧表で整理したうえで、例文でわかりやすく解説します。混同しやすい「形式主語の it」と「形式目的語の it」の見分け方まで扱います。
✅ この記事でわかること
- 不定詞を含む重要構文の一覧(早見表)
- 形式主語の it・SVO to do・too〜to/enough to の使い方
- be sure to など頻出の慣用表現と be to 構文
- 形式主語の it と形式目的語の it の違い(つまずきポイント)
不定詞を含む重要構文の一覧(早見表)
まずは全体像を一覧でつかみましょう。この記事で扱う構文はすべて to 不定詞を核にしています。
| 構文 | 形 | 意味 |
|---|---|---|
| 形式主語の it | It is … (for 人) to do | (人が)〜するのは…だ |
| SVO to do | 動詞+人+to do | 人に〜するよう言う/頼む など |
| 疑問詞+to do | what / how … to do | 何を/どうやって〜すべきか |
| too 〜 to | too … to do | …すぎて〜できない |
| enough to | … enough to do | 〜できるほど… |
| 慣用表現 | be sure to / seem to など | きっと〜する/〜のように見える |
| be to 不定詞 | be to do | 義務・予定・運命・可能・意図 |
| 形式目的語の it | V it C to do | (動詞が)〜を…にする/…と分かる |
以下、それぞれを詳しく見ていきます。
形式主語の it(It is … to do)
長い主語を it で受け、真主語である to 不定詞を後ろに置く構文です。「意味上の主語」は for 人 で示します。
(1) It is easy for him to use a computer.(彼にとってコンピュータを使うのは簡単だ。)
ただし、性質・性格を表す形容詞のときは、of 人 を使います。
(2) It is kind of you to help me.(私を助けてくれるとはあなたは親切だ。)
for と of の区別——kind, nice, careful, foolish など「人の性質」を表す形容詞のときは of。それ以外は for です。
動詞+人+to do(SVO to do)
「人に〜するよう…する」を表す、〈動詞+人+to do〉の型です。使う動詞が決まっているので、セットで覚えます。
| 動詞 | 意味 |
|---|---|
| tell 人 to do | 人に〜するよう言う |
| ask 人 to do | 人に〜するよう頼む |
| want 人 to do | 人に〜してほしい |
| allow 人 to do | 人が〜するのを許す |
| advise 人 to do | 人に〜するよう忠告する |
| enable 人 to do | 人が〜するのを可能にする |
否定は to の直前に not を置きます。
(3) My mother told me not to open the door.(母はドアを開けないよう言った。)
疑問詞+to do
〈疑問詞+to do〉で「何を〜すべきか」などを表し、名詞のかたまりとして働きます。
- what to do(何をすべきか)
- when to do(いつ〜すべきか)
- how to do(どうやって〜するか)
- which 名詞 to do(どの〜を〜すべきか)
(4) I didn’t know what to do.(どうすればよいか分からなかった。)
too 〜 to/enough to(程度を表す構文)
too … to do は「…すぎて〜できない」という否定的な意味を含みます。
(5) I was too tired to walk.(疲れすぎて歩けなかった。)
… enough to do は「〜できるほど…」。enough は形容詞・副詞の後ろに置く点に注意します。意味上の主語は for 人で示します。
(6) It was warm enough for me to go swimming.(= so warm that I could …)(泳げるほど暖かかった。)
不定詞を用いた重要構文(be sure to など)
be 動詞や一般動詞+to 不定詞で決まった意味になる慣用表現です。頻出なので一覧で押さえます。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| be sure to 〜 | きっと〜する |
| happen to 〜 | たまたま〜する |
| seem / appear to 〜 | 〜のように見える |
| be about to 〜 | まさに〜しようとしている |
| be likely to 〜 | 〜しそうだ |
| fail to 〜 | 〜しそびれる |
| manage to 〜 | なんとか〜する |
| turn out to 〜 | 〜だと判明する |
(7) When I was about to go out, the phone rang.(出かけようとしたとき、電話が鳴った。)
不定詞の時制・独立不定詞・be to
完了不定詞〈to have + 過去分詞〉
述語動詞よりも前の時を表すのが完了不定詞です。
(8) He seems to have been rich.(彼は(以前)金持ちだったようだ。)
独立不定詞
文全体を修飾する、決まり文句の不定詞です。
- to tell the truth(実を言えば)
- needless to say(言うまでもなく)
- so to speak(いわば)
- to be frank with you(率直に言えば)
- strange to say(妙な話だが)
- to begin with(まず始めに)
be to 不定詞の5用法
〈be + to do〉は、文脈によって5つの意味を表します。
| 用法 | 意味 |
|---|---|
| 義務 | 〜すべきだ(= should) |
| 予定 | 〜する予定だ(= be going to) |
| 運命 | 〜する運命だ |
| 可能 | 〜できる(否定・受動で) |
| 意図 | 〜するつもりだ(if 節で) |
If you are to succeed, you have to work harder.(成功したいなら、もっと努力しなければならない。)
形式目的語の it(V it C to do)
make / find / think / believe / consider などの動詞は、目的語の位置に仮の it を置き、本当の目的語(to 不定詞・that 節)を後ろに回します。基本形は〈V + it + 補語C + 真目的語(to do / that 節)〉の第5文型 SVOC です。
| 型 | 意味 |
|---|---|
| make it possible to do | 〜を可能にする |
| find it difficult to do | 〜が難しいと分かる |
| think it strange that … | …を奇妙に思う |
| make it a rule to do | 〜を習慣にしている(C が名詞) |
| make it possible for X to do | X が〜できるようにする(意味上の主語つき) |
(9) The internet makes it easy to find information.(インターネットは情報を見つけるのを簡単にする。)
〈make + it(形式目的語)+ easy(C)+ to find …(真目的語)〉という構造です。
(10) I found it hard to believe his story.(私は彼の話を信じるのが難しいと分かった。)
(11) We think it important that everyone (should) join.(私たちは全員が参加することが大切だと考えている。)
(11) は真目的語が that 節になっている形です。
つまずきポイント:形式主語の it と形式目的語の it の違い
同じ「仮の it」でも、形式主語(It is … to)と形式目的語(V it C to)は文型が異なる別構造で、混同が多いところです。見分け方は次のとおり。
| 形式主語の it | 形式目的語の it | |
|---|---|---|
| 文型 | It is C to do(SVC) | V it C to do(SVOC) |
| 動詞 | be 動詞 | make / find / think など他動詞 |
| 例 | It is easy to use it. | make it easy to find … |
📌 見抜き方(POINT)
- 他動詞の直後の it に「それ」と訳せる先行内容がない → 形式目的語を疑い、後ろの to / that を it に代入して訳す。
- 区別は文型で。It is C to do(SVC=形式主語)/ V it C to do(SVOC=形式目的語)。
- 補語 C が名詞のこともある:make it a rule to do(〜を習慣にしている)。
動詞が be 動詞なら形式主語、make / find / think などの他動詞+it+C+to / that なら形式目的語、と機械的に判別できます。
ミニ確認問題
問題(クリックで解答)
日本語に合うように( )を埋めなさい。
- 手伝ってくれてありがとう(君は親切だ)。 It is kind( )you to help me.
- 疲れすぎて歩けなかった。 I was( )tired( )walk.
- 彼は以前金持ちだったようだ。 He seems to( )rich.
- 成功したいなら、もっと努力すべきだ。 If you are( )succeed, work harder.
解答
- of(人の性質を表す形容詞なので of)/ 2. too / to(too 〜 to 構文)/ 3. have been(完了不定詞で「前の時」)/ 4. to(be to 不定詞の意図)
まとめ
- 長い主語を仮の it で受けるのが形式主語の it。意味上の主語は for 人、性質の形容詞では of 人
- 〈動詞+人+to do〉の SVO to do は tell / ask / want などセットで覚える
- too 〜 to(…すぎて〜できない)/ enough to(〜できるほど…)は程度を表す定番構文
- 完了不定詞〈to have +過去分詞〉は述語動詞より前の時を表す
- 形式主語(It is C to do=SVC)と形式目的語(V it C to do=SVOC)は文型で見分ける
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