名詞は意味によって5種類に分けられ、文法上は可算名詞と不可算名詞に分かれます。この可算・不可算の感覚は、複数形の作り方や冠詞(a / the)の使い方に直結する、英文法の土台です。
この記事では、名詞・冠詞の応用として、複数形の作り方、可算・不可算で意味が変わる名詞、冠詞の注意すべき用法、そして不可算名詞の可算化までを、一覧表と例文でわかりやすく整理します。
✅ この記事でわかること
- 名詞の5種類と可算・不可算の一覧表
- 複数形の作り方(規則・不規則)と、物質・抽象名詞の数え方
- 可算・不可算で意味が変わる名詞(paper・room・work など)
- 冠詞(a / the)の注意すべき用法と、不可算名詞の可算化
名詞の種類 一覧表(5種類と可算・不可算)
まずは全体像から。名詞は意味によって次の5種類に分類され、文法上は可算か不可算かに分かれます。
| 種類 | 例 | 可算/不可算 |
|---|---|---|
| 普通名詞 | boy, dog, desk | 可算 |
| 集合名詞 | family, team | 多くは可算 |
| 固有名詞 | Japan, Tom | 不可算 |
| 物質名詞 | water, gold | 不可算 |
| 抽象名詞 | love, peace | 不可算 |
普通名詞と集合名詞は数えられる(可算)のに対し、固有名詞・物質名詞・抽象名詞はもともと数えられない(不可算)のが基本です。この区別が、以下の複数形・冠詞のルールすべての出発点になります。
複数形の作り方と数え方
可算名詞を2つ以上にするときは複数形にします。作り方には規則変化と不規則変化があります。
規則変化
- 語尾に -s / -es をつける
- 〈子音+y〉→ y を i に変えて -ies
- 〈f / fe〉→ -ves
不規則変化
- man → men、child → children
- sheep → sheep(単複同形)
一方、物質名詞・抽象名詞は不可算なので、そのままでは複数形にできません。数えるときは a piece of 〜 のような「単位を表す語」を使います。
(1) a piece of chalk(チョーク1本)/ two sheets of paper(紙2枚)/ a glass of water(水1杯)
単複で意味が変わる語
複数形になると意味が変わる名詞もあります。ここは知らないと読み違える要注意ポイントです。
| 単数 | 複数 |
|---|---|
| arm(腕) | arms(軍隊) |
| custom(習慣) | customs(税関) |
| work(仕事) | works(作品・工事) |
| letter(手紙) | letters(文学) |
集合名詞の2つの使い方(単数扱い・複数扱い)
family・team のような集合名詞は、とらえ方によって単数扱いにも複数扱いにもなります。
- 集合体を1つのまとまりとみれば → 単数扱い
- 構成員ひとりひとりを意識すれば → 複数扱い
(2) My family is large.(うちは大家族だ。=1単位)/ My family are early risers.(うちの家族はみんな早起きだ。=構成員)
同じ My family でも、動詞が is か are かで「まとまりか/個々のメンバーか」が切り替わるわけです。
可算・不可算で意味が変わる名詞(早わかり)
同じつづりでも、可算か不可算かで意味そのものが変わる名詞があります。冠詞や複数形の有無が意味を読み解くヒントになります。
| 名詞 | 可算(数えられる) | 不可算(数えられない) |
|---|---|---|
| paper | 新聞・レポート | 紙 |
| room | 部屋 | 余地 |
| work | 作品 | 仕事 |
| company | 会社 | 同席・仲間 |
たとえば a paper なら「新聞・レポート」、paper なら「紙」。冠詞の有無に注目すると、意味を取り違えずにすみます。
冠詞の注意すべき用法(a と the)
冠詞にも、受験で狙われる特別な用法があります。
| 用法 | 例 |
|---|---|
| a = 同じ(the same) | We are of an age.(同い年) |
| a = 〜につき(per) | three meals a day(1日3食) |
| a + 固有名詞 | A Mr. Brown(ブラウンという人) |
| the + 形容詞 | the rich(金持ちの人々/複数扱い) |
とくに 〈the + 形容詞〉=「〜な人々」 は複数扱いになる点が重要です。
(3) The rich are not always happy.(金持ちが必ずしも幸せとは限らない。)
主語が the rich なので、動詞は are(複数扱い)になっています。
名詞の可算化(不可算名詞に a がつく)
本来は数えられない物質名詞・抽象名詞でも、具体的な一例・種類・製品を指すときは可算名詞のように扱われ、不定冠詞 a / an がついたり複数形になったりします。これを「可算化(個別化)」といいます。
| タイプ | 原義(不可算) | 可算化した意味 |
|---|---|---|
| ① 抽象 → 行為 | kindness(親切) | a kindness / kindnesses(親切な行為) |
| ② 抽象 → 人・物 | success / failure | a success / a failure(成功者/失敗者) |
| ③ 物質 → 製品・一杯分 | coffee / wine | two coffees / a wine(コーヒー2杯/ワイン1杯) |
(4) Such people are so afraid of being labeled a failure that they constantly develop one handicap or another.(そうした人々は失敗者の烙印を押されることを恐れるあまり、絶えず何らかの弱点を作り出してしまう。)〔1994 東大 読解1(A)〕
ここでは抽象名詞 failure が a failure で「失敗者」となり、a success(成功者)と対をなします。冠詞 a の有無が「抽象 → 具体」の転換を示すサインです。
(5) Would you like a coffee, or shall I bring two coffees for both of you?(コーヒーを一杯いかがですか。それともお二人に二杯お持ちしましょうか。)
不可算のはずの coffee が、「一杯・二杯」という具体的な分量を指して a coffee / two coffees になっています。
つまずきポイント:集合名詞と the + 形容詞の「数」
「数えられない・単複がない」と思い込むと足をすくわれるのが、集合名詞と〈the + 形容詞〉です。
| 表現 | 数の扱い |
|---|---|
| My family is … | 家族を1単位とみる → 単数 |
| My family are … | 構成員を意識する → 複数 |
| the rich / the poor | 「〜な人々」=つねに複数扱い |
「構成員を意識する」文脈では、集合名詞でも are を選ぶ——ここが入試の定番ひっかけです。
ミニ確認問題
問題(クリックで解答)
- I need two ( sheet / sheets ) of paper.
- My family ( is / are ) all tall.(構成員を意識)
- 「金持ちの人々」を2語で:( )
- I eat three meals ( ) day.
解答
- sheets(paper は不可算なので sheets of paper で数える)/ 2. are(構成員を意識 → 複数扱い)/ 3. the rich(the + 形容詞 = 〜な人々)/ 4. a(a = 〜につき = 1日3食)
まとめ
- 名詞は5種類に分かれ、文法上は可算・不可算に分かれる
- 物質・抽象名詞は a piece of / a glass of などで数える。arm/arms のように単複で意味が変わる語に注意
- 集合名詞は「まとまり=単数/構成員=複数」、〈the + 形容詞〉は複数扱い
- paper・room・work などは可算・不可算で意味が変わる
- 不可算名詞も、具体的な一例・製品を指すと a failure・two coffees のように可算化する
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