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東大の合格最低点(ボーダー)は、東京大学が毎年科類別に公表しています。ただ、公表されるのは「最低点」と「平均点」だけで、実際の合格者がどの科目で何点取っているのかまでは分かりません。
この記事では、東京大学の公表値に加えて、2024〜2026年度の東大合格者530名分の開示得点(本人開示による実際の得点)をイエナアカデミーが独自に収集・集計したデータを使い、合格最低点の推移と「その中身」を科目レベルまで分解して解説します。
東大の合格最低点とは(総合550点満点の仕組み)
東大入試の合否は、共通テスト110点換算+二次試験440点=総合550点満点で判定されます。
- 共通テスト(1000点満点)→ 110点満点に圧縮
- 二次試験:文系=英語120・数学80・国語120・地歴2科目120/理系=英語120・数学120・国語80・理科2科目120(計440点)
合格最低点はこの550点満点に対する点数で、科類(文一〜理三)ごとに毎年変動します。
2026年度の東大合格最低点(科類別)
| 科類 | 合格最低点(公表) | 合格者平均(総合・当社集計) | ボーダーとの差 |
|---|---|---|---|
| 理科一類 | 303.39 | 333.3 | +29.9 |
| 理科二類 | 305.00 | 328.6 | +23.6 |
| 理科三類 | 346.09 | 386.7 | +40.6 |
| 文科一類 | 325.01 | 350.5 | +25.5 |
| 文科二類 | 330.47 | 359.3 | +28.9 |
| 文科三類 | 316.32 | 333.0 | +16.6 |
平均的な合格者は、ボーダーから+17〜43点(総合550点満点の3〜8%)上に位置します。「最低点ギリギリを狙う」のではなく、ボーダー+25点前後を目標ラインに置くのが現実的な合格戦略です。
2026年度の異変:理二が理一を逆転
2026年度は英語・数学の大幅難化により、合格最低点が全体的に大きく下がりました。特に理科一類は321.00→303.39と大幅に低下し、公表最低点で理科二類(305.00)が理科一類(303.39)を12年ぶりに上回る逆転が起きています。
合格最低点の推移(2024〜2026年度・科類別)
| 科類 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度 |
|---|---|---|---|
| 理科一類 | 326.24 | 321.00 | 303.39 |
| 理科二類 | 314.14 | 313.15 | 305.00 |
| 理科三類 | 380.48 | 368.67 | 346.09 |
| 文科一類 | 331.02 | 336.29 | 325.01 |
| 文科二類 | 332.23 | 332.24 | 330.47 |
| 文科三類 | 331.09 | 321.93 | 316.32 |
理系はこの3年で最低点が約20点下がりました。ただし後述の通り、下がった分だけ「受かりやすくなった」わけではありません。問題が難化して全員の得点が下がっただけで、合格者平均とボーダーの距離(+17〜43点)はほぼ一定です。
科目別の内訳:英語・数学が崩れ、理科が支えた
合格最低点の「中身」を、理系合格者の二次試験・科目別平均(開示得点)で見ると、この3年の構造変化がはっきり分かります。
| 教科(満点) | 2024平均 | 2025平均 | 2026平均 | 3年間の変化 |
|---|---|---|---|---|
| 英語(120) | 80.8 | 77.5 | 65.9 | −14.9点 |
| 数学(120) | 68.8 | 57.4 | 48.7 | −20.1点 |
| 国語(80) | 42.6 | 50.6 | 47.2 | +4.6点 |
| 理科2科目(120) | 70.2 | 65.1 | 76.0 | +5.8点 |
| 二次合計(440) | 262.4 | 250.7 | 237.8 | −24.6点 |
ポイントは3つあります。
- 英語:80点以上を取る合格者の割合が54%→42%→12%と急減。「英語で稼ぐ」合格モデルが崩れつつあります。
- 数学:2024年度は80点以上が29%・100点超も5名いたのに対し、2026年度は80点以上が0名(最高76点)。得点のばらつき(標準偏差)も19.4→12.6に縮小し、「差がつく教科」から「皆が取れない教科」に変質しました。
- 理科:唯一の上昇教科。80点以上の割合は14%→12%→36%と急増し、2026年度は二次合格最低点への寄与率で理科が首位(34.7〜37.0%)に立ちました。
つまり直近の東大入試は、「英数で高得点を取って逃げ切る」時代から「理科(と国語)で土台を固めた総合力型」の時代に移行しています。科目別の対策優先度を考える上で、この構造変化は決定的に重要です。理科対策の具体論は東大物理 対策完全ガイドで詳しく解説しています。
共通テストは何点必要か:理系は「9割」が前提条件
合格者の共通テスト得点率(当社集計)は次の通りです。
| 年度 | 理系平均 | 文系平均 |
|---|---|---|
| 2024 | 90.6%(815.8/900) | 88.4%(795.6/900) |
| 2025 | 92.1%(921.0/1000) | 89.8%(898.0/1000) |
| 2026 | 89.1%(890.5/1000) | 87.7%(877.1/1000) |
注目すべきは、理系ではこの3年間、共通テスト得点率82%未満の合格者が1人もいないことです。共通テストの出遅れを二次試験で挽回するルートは、事実上文系にしか存在しません(2026年度には72.6%からの文一合格例あり)。理系志望者にとって「共テ約9割」は目標ではなく、前提条件と考えるべきです。
よくある質問(FAQ)
2026年度の東大合格最低点は?
理科一類303.39点、理科二類305.00点、理科三類346.09点、文科一類325.01点、文科二類330.47点、文科三類316.32点です(総合550点満点・東京大学公表値)。
2025年度・2024年度の東大合格最低点は?
2025年度は理一321.00・理二313.15・理三368.67・文一336.29・文二332.24・文三321.93。2024年度は理一326.24・理二314.14・理三380.48・文一331.02・文二332.23・文三331.09です。
東大合格者の共通テスト平均点は?
当社集計では、理系が89〜92%、文系が88〜90%です。2026年度の理系平均は890.5点/1000点満点でした。理系は82%未満の合格者が3年間ゼロです。
二次試験だけでは何点取れば合格できますか?
公表最低点から共通テスト平均(110点換算)を差し引いた推定値で、2026年度は理一が約205点/440点、理二が約209点です。理一は2024年度の約227点から3年で約21点下がりました。
予備校が発表する合格最低点予想と何が違いますか?
予備校各社の数値は入試前後の「予想値」です。本記事は東京大学の公表値(確定値)と、合格者本人が大学から開示を受けた実際の得点530名分の集計に基づいています。
データの出典と注記
- 開示得点データ:ウェブサイト上で公開されている2024〜2026年度の東大合格者530名の本人申告開示得点を、イエナアカデミーが独自に収集・集計(開示未記載の30名を除くn=500)。
- 合格最低点:東京大学公表値。
- サンプルの代表性:東京大学公表の2026年度合格者平均と本サンプルの総合平均の差は、理三(+8.9点)を除き±6.2点以内であり、合格者全体をよく代表しています。
- 「二次合格最低点(推定)」はサンプルの共通テスト平均を用いた推定値です。サンプルの共テ平均が合格者全体より高い場合、実際の必要点は数点高くなります。
東大対策はイエナアカデミーへ
イエナアカデミーは、データに基づく東大対策を行う個別指導塾です。お子さまの現在の得点構造から「どの科目で何点積み上げるか」を一緒に設計します。
