倒置・強調構文(It is … that)|否定の倒置と語順操作を例文でわかりやすく

英語は語順が意味を決める言語です。否定語を文頭に出すと語順が反転(倒置)し、特定の要素を It is 〜 that … で挟むと強調構文になります。

この記事では、否定語句の文頭倒置から強調構文(It is 〜 that …)、二重否定まで、英語の語順操作を例文でわかりやすく整理します。

✅ この記事でわかること

  • 語順操作の早見表(倒置・強調・二重否定)
  • 否定語句の文頭倒置と「〜するとすぐに」の言いかえ
  • 強調構文 It is 〜 that … と形式主語の it との見分け方
  • 二重否定(否定×否定=肯定)の読み方

目次

倒置・強調構文とは?(語順操作の早見表)

このUnitで扱う語順操作は、大きく「倒置」「強調構文」「二重否定」の3つです。まずは全体像を早見表でつかみましょう。

語順操作はたらき
否定の倒置否定語+(助)動詞+主語否定語を文頭に出して強調
強調構文It is 〜 that …特定の要素を挟んで強調
場所句の倒置場所の副詞句+動詞+主語場所を前に出す
so / neitherso / neither +(助)動詞+S「〜もそうだ/〜もそうでない」
二重否定否定+否定打ち消し合って強い肯定になる

以下、それぞれを例文で見ていきます。


否定語句の文頭倒置(negative inversion)

否定・準否定の副詞(句)を強調のために文頭に出すと、後続が〈(助)動詞+主語〉という疑問文型の語順に倒置されます。

文頭の否定語倒置の形
Never / Little / HardlyLittle did I know
Only + 副詞句Only recently have we found
Not until 〜Not until then did I realize
No sooner / HardlyNo sooner had S p.p. than …

(1) Only lately have we learned about the benefits of sleep.(睡眠の利点が分かってきたのはつい最近のことだ。)

(2) Hardly had I finished the painting when the cat jumped on it.(絵を仕上げるやいなや、猫が飛び乗った。)

(3) No sooner had he closed the book than he fell asleep.(本を閉じるとすぐに彼は眠ってしまった。)

「〜するとすぐに」の言いかえ(最頻出)

同じ内容を3通りで表せます。hardly / no sooner が文頭に出ると倒置(had S 過去分詞)になります。

  • As soon as I left home, it began to rain.
  • = Hardly(Scarcely)had I left home when(before)it began to rain.
  • = No sooner had I left home than it began to rain.

準否定・否定の慣用表現

否定語(not / never)を使わずに「決して〜でない」を表す慣用表現もあります。

表現意味
anything but 〜決して〜でない
the last 〜 to do / that …最も〜しそうにない
hardly / scarcely anyほとんどない
by no means / in no way決して〜ない

(4) That joke was anything but funny.(あの冗談はちっとも面白くなかった。)

(5) Lying to you is the last thing I would ever do.(君に嘘をつくなんて、私が最もしないことだ。)


強調構文 It is 〜 that …(cleft sentences)

文中の要素(主語・目的語・副詞句)を It is 〜 that … で挟むと強調構文になります。強調されるのが人なら、that の代わりに who も使えます。

(6) It was Anne that ate all the cookies, not me.(クッキーを全部食べたのはアン=私ではない。)

(7) It was Charles Darwin who first proposed the theory.(その理論を最初に提唱したのはチャールズ・ダーウィンだ。)

さらに It is not until 〜 that …(〜して初めて…) は頻出構文です。

It was not until I came to Japan that I started to learn Japanese.(日本に来て初めて日本語を学び始めた。)


その他の語順操作(場所句の倒置・so / neither)

場所を表す副詞句が文頭に出ると、主語と動詞が倒置します。また so / neither +(助)動詞+S で「〜もそうだ/〜もそうでない」と同意を表します。

(8) On the hill stood an old castle.(丘の上に古い城が立っていた。=場所句の倒置)

(9) Your brain needs oxygen, and so does every other part of your body.(脳は酸素を必要とし、体の他の部分もそうだ。)

(10) “I can’t swim.” “Neither can I.”(「泳げない」「私も(泳げない)」)


二重否定:否定×否定=肯定

否定語が2つ重なると互いに打ち消し合い、結果として強い肯定になります。直訳で二重否定を残すと意味が取りにくく減点されやすいため、いったん肯定に開いて訳します。

意味
not + 否定接頭辞(not impossible / not unlikely)十分ありうる
never / no … without doing〜なしには…しない=…すれば必ず〜する
no one who … not 〜〜しない…はない=どれも〜する
cannot … too 〜いくら〜してもしすぎることはない

(11) It is not impossible to finish today.(今日中に終えるのは不可能ではない=十分可能だ。)

(12) She never sees this photo without crying.(彼女はこの写真を見ると必ず泣く。)

(13) There is no rule that has no exception.(例外のない規則などない=どんな規則にも例外がある。)

📝 読み方:まず2つの否定語を特定し、肯定文に直してから含意(婉曲・強調)を添えます。never … without doing は「〜すれば必ず…する」、not … un-/im- は「かなり〜だ」と強い肯定で訳しましょう。


つまずきポイント:強調構文と形式主語の it の見分け

It is 〜 that … は、強調構文のこともあれば、形式主語の it(本当の主語は that 節)のこともあります。見分け方はシンプルです。

  • It isthat を取り除いて文が成立すれば → 強調構文
  • 取り除くと文が崩れるなら → 形式主語の it

It was Anne that ate the cookies. → Anne ate the cookies.(成立する → 強調構文)


ミニ確認問題

問題(クリックで解答)

倒置・強調構文に書きかえなさい。

  • I had no sooner left than it rained. → No sooner( ).
  • I realized the truth only then. → Only then( ).
  • Tom broke the window.(Tom を強調)→ It was( ).
  • 「彼も疲れていた」→ He was tired, and( ).

解答

  • No sooner had I left than it rained. / 2. Only then did I realize the truth. / 3. It was Tom that broke the window. / 4. He was tired, and so was he.

まとめ

  • 否定語を文頭に出すと、後続は〈(助)動詞+主語〉の倒置になる
  • 強調構文 It is 〜 that … は主語・目的語・副詞句を挟んで強調(人なら who)
  • It is と that を外して文が成立すれば強調構文、崩れれば形式主語の it
  • 場所句の倒置、so / neither +(助)動詞+S も頻出の語順操作
  • 二重否定(否定×否定)は強い肯定に開いて訳す

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