NEW TREASURE(ニュートレジャー)とは?レベル・Stage構成・検定教科書との違いを英語塾が解説

この記事で分かること(3行サマリ)

  • NEW TREASURE(ニュートレジャー)はZ会が発行する中高一貫校向けの「検定外教科書」。Stage1〜5の5冊構成で、多くの採用校が中学の3〜4年間でStage3以降まで進みます。
  • 収録語彙はStage1・2だけで約2,300語。学習指導要領が中学校の目安とする1,600〜1,800語程度を大きく上回り、大学入試に必要とされる4,000〜5,000語を見据えた設計です。
  • 教科書本体は学校採用専用で、個人では購入できません。だからこそ市販の対策情報が少なく、つまずいたときに家庭だけで挽回しにくい教材でもあります。

「入学した学校の英語の教科書が『NEW TREASURE』らしいけれど、普通の教科書と何が違うの?」——お子さんが中高一貫校に合格したご家庭から、私たちが毎年のようにいただく質問です。

この記事では、中高一貫生向けの英語指導を行う私たちイエナアカデミーが、発行元であるZ会の公式情報をもとに、NEW TREASUREという教材の全体像を整理します。「難しいと聞いて不安」という保護者の方は、まずこの1本で概要をつかんでください。

目次

NEW TREASUREとは——Z会が作る「検定外教科書」

NEW TREASURE(正式名称:NEW TREASURE ENGLISH SERIES)は、Z会が発行する中学・高校向けの英語教科書シリーズです。現行版は Third Edition(第3版)で、主に私立・国立の中高一貫校で採用されています。

ポイントは「検定外教科書」であることです。

  • 検定教科書……文部科学省の検定を通った教科書(NEW HORIZON、NEW CROWN など)。学習指導要領の範囲・語彙数に沿って作られる
  • 検定外教科書……検定を受けずに作られる教科書。指導要領の枠に縛られず、語彙・文法・英文量を大幅に増やせる

中高一貫校は高校受験がないぶん、6年間を見通した速いカリキュラムを組めます。その進度に合わせられる教材として、NEW TREASUREのような検定外教科書が選ばれている、という構図です。英語のNEW TREASUREは、数学でいう「体系数学」と同じ位置づけの教材だと考えると分かりやすいでしょう。

Stage構成とレベル——Stage1・2で中学文法が終わる

NEW TREASUREはStage1〜5の5冊構成です。学校によって進度は異なりますが、おおよその対応は次のとおりです。

Stage主な内容多くの採用校での使用時期
Stage1中学基礎文法(検定教科書の中1〜中2前半に相当)中1
Stage2中学文法の完成+高校文法の入口中2
Stage3高校基礎文法・長めの読解(本文600〜800語程度)中3〜高1
Stage4高校標準レベルの文法・読解高1〜高2
Stage5大学入試を見据えた発展レベル高2

つまり、Stage1・2(=中1・中2)で中学校の文法範囲がほぼ完成し、中3では高校内容に入る学校が多いということです。公立中学より1年ほど速いペースで、しかも1課あたりの情報量が多い——これがNEW TREASUREの「速くて濃い」と言われる理由です。

各レッスンは Key Points(基本例文)→ Grammar(文法解説)→ Read(読解英文)という流れで構成されており、Third Edition では発表・プレゼンテーション力を鍛える Project 課題や、SDGsなど現代的なテーマの英文も加わっています。

検定教科書との違いは「語彙量」に最もはっきり出る

検定教科書との差が最も分かりやすいのが語彙数です。

  • 学習指導要領(中学校)の目安……1,600〜1,800語程度
  • NEW TREASURE Stage1・2……約2,300語(見出し語ベース・Z会公表値)

中学2年分の教材だけで、公立中学3年間の目安を上回る語彙を扱います。Z会はシリーズ全体で、大学入試に必要とされる4,000〜5,000語の習得を見据えていると説明しています。

語彙以外の違いもまとめておきます。

観点検定教科書NEW TREASURE
語彙指導要領準拠(中学1,600〜1,800語程度)Stage1・2で約2,300語
文法進度3年間で中学範囲2年間で中学範囲+前倒しで高校範囲へ
本文の長さ短めStage3で600〜800語程度の長文
定期テスト教科書準拠ワークで対応しやすい学校独自の高難度問題が多い
市販の対策教材教科書ガイド等が豊富限られる(後述)

採用校はどんな学校?

NEW TREASUREの採用校について、Z会は公式の採用校一覧を公表していません。そのため「◯◯校は採用している」といった情報はネット上の口コミベースのものが多く、年度によって変わることもあります。

傾向としては、首都圏・関西圏を中心とした私立の中高一貫校で広く使われており、特に英語に力を入れる進学校での採用が目立ちます。同じ検定外教科書では PROGRESS IN ENGLISH 21(プログレス21)も有名で、「ニュートレジャー採用校」「プログレス採用校」という分け方は、中高一貫校の英語カリキュラムを語るときの定番の切り口になっています。

お子さんの学校がどちらを使うかは、入学前に配布される教材一覧・入学説明会の資料で確認するのが最も確実です。

個人では買えない——「学校専売」がもたらす2つの影響

意外と知られていませんが、NEW TREASUREの教科書本体は学校採用専用です。Z会は、購入できるのは中学校・高等学校・中等教育学校に限られ、個人や塾への販売は行っていないと明言しています。

これは家庭学習に2つの影響を与えます。

1. なくした・汚したときに書店で買い直せない(学校経由での手配になります) 2. 市販の「教科書ガイド」的なサポート教材がほぼ存在しない——検定教科書なら書店に並ぶ自習用ガイドが、NEW TREASUREにはありません

つまり、授業で分からなかった箇所を「市販教材で自力リカバリーする」という、公立中学では当たり前の手段が取りにくいのです。NEW TREASUREでつまずいたときの立て直し方は、別記事「ニュートレジャーについていけないと感じたら——つまずきの原因と挽回ロードマップ」で詳しく解説しています。

入学前・中1のうちにやっておきたい家庭学習のポイント

NEW TREASURE採用校に進学が決まったら、次の3点を意識しておくと安心です。

  • 単語学習を「毎日の習慣」にする……語彙量の差がそのまま成績の差になります。学校配布の単語リスト・小テストを軸に、1日10〜15分を確保しましょう
  • Key Points(基本例文)の音読・暗唱を最優先にする……文法問題集を解く前に、例文が口をついて出る状態を作ると定着が段違いです
  • 最初の定期テストで「学校の出題傾向」をつかむ……NEW TREASURE採用校のテストは学校ごとの独自色が強いため、初回テストの分析が2回目以降の対策の土台になります

中学入学直後は、英語以外にも多くの変化が重なる時期です。学習面・生活面のつまずき全般については「中1ギャップとは?中高一貫校で起きやすいつまずきと親ができること」も参考にしてください。

まとめ

  • NEW TREASUREはZ会発行の検定外教科書。Stage1〜5構成で、Stage1・2(中1・中2)で中学文法がほぼ完成する速いカリキュラム
  • 語彙はStage1・2で約2,300語と、指導要領の中学目安(1,600〜1,800語程度)を大きく超える
  • 採用校の公式一覧は非公表。教科書本体は学校専売で個人購入不可のため、市販の自習サポートが乏しい
  • 対策の軸は「毎日の単語」「Key Points の音読・暗唱」「初回定期テストの分析」

ニュートレジャーの授業についていけるか不安な方へ

イエナアカデミーでは、NEW TREASURE採用校の新中1生向けに「ニュートレジャー対策コース」を開講しています。教科書の解説動画(毎月2本までは無料で視聴可能)に加え、ワークブック・問題集の答案を1問1問添削し、質問はチャットでいつでも受け付ける、オンライン完結型のコースです。

「学校の進度が速くて不安」「市販教材がなくて家庭でどう補えばいいか分からない」という方は、まず無料の解説動画からお試しください。

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