- 英検3級の二次試験は面接委員1人との個人面接・約5分。音読1問+質問5問(パッセージ1・イラスト2・あなた自身2)という「型」が毎回同じです。
- 合格基準はCSEスコア353点(満点550点)。応答の内容に加えて、積極的に伝えようとする姿勢(アティチュード)も評価されます。
- 型ごとの答え方と「詰まった時のリカバリー表現」を覚えておけば、初受験の中学生でも落ち着いて臨めます。本記事でそのまま練習できます。
英検3級で初めて登場するのが、二次試験(スピーキング・面接)です。「英語で面接なんて無理…」と不安になるお子さんは多いのですが、結論から言うと、3級の面接は毎回ほぼ同じ「型」で進みます。この記事では、文京区茗荷谷の英語塾イエナアカデミーが、英検公式サイトで確認できる試験形式に基づき、当日の流れ・設問別の答え方・詰まった時の切り抜け方・前日チェックリストまでを解説します。
結論:3級の面接は「型」を知れば怖くない
英検3級の二次試験は、英検公式サイトによると次の構成です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 形式 | 面接委員1人との個人面接(すべて英語) |
| 時間 | 約5分 |
| 音読 | 30語程度のパッセージ(文章)を音読 ×1 |
| No.1 | 音読したパッセージについての質問 ×1 |
| No.2〜3 | イラストについての質問 ×2(人物の行動や物の状況を答える) |
| No.4〜5 | あなた自身のことについての質問 ×2(日常生活の身近な話題) |
つまり、「30語の音読」+「質問5つ」。これだけです。しかも質問の順番と種類は毎回同じなので、対策は「型ごとの答え方」を身につけることに集約されます。
合格に必要なスコアは、CSEスコア353点(満点550点)です。CSEスコアとは、英検が技能ごとの英語力を数値で表す共通のものさしのことで、素点(何問正解したか)がそのままスコアになるわけではなく、回ごとに統計的な調整が行われます。そのため「何問正解すれば合格」という公式の基準は公表されていません。だからこそ、5問すべてで「何かを英語で言い切る」ことが最も重要な戦略になります。
CSEスコアと合格ラインの全体像は、別記事「英検の合格点・合格ライン全級まとめ」で詳しく解説しています。
当日の流れ:入室から退室まで
当日の面接は、おおよそ次の順序で進みます。先に流れを頭に入れておくと、当日の緊張がまったく違います。
1. 入室・あいさつ — ノックして入室し、”Hello.” とあいさつ。面接カード(受付でもらう書類)を手渡します。 2. 着席・簡単なやりとり — 名前と受験級の確認(“May I have your name?” など)。ウォームアップと考えて元気に答えましょう。 3. 問題カードを受け取る — パッセージ(短い文章)とイラストが印刷されたカードを受け取ります。 4. 黙読(20秒) — 指示に従い、20秒間黙読します。 5. 音読 — 続いてパッセージを声に出して読みます。 6. No.1〜No.5の質問 — パッセージについて1問、イラストについて2問、あなた自身について2問。途中でカードを裏返すよう指示され、No.4〜5はカードを見ずに答えます。 7. カード返却・退室 — カードを返し、”Thank you.” “Goodbye.” とあいさつして退室します。
ポイントは、あいさつや受け答えも含めて「英語でのコミュニケーションの場」が始まっているという意識を持つことです。
設問パターン別:答え方の「型」
ここからが本記事の核心です。各パートの答え方を、そのまま使える形で説明します。
音読:「速く」より「はっきり・意味のまとまりで」
30語程度のパッセージを音読します。評価されるのは流暢さや発音の「上手さ」よりも、意味が伝わる読み方です。
- タイトルから読む(タイトルの読み忘れは定番のミスです)
- 速く読む必要はありません。ゆっくり、はっきり、大きめの声で
- カンマ・ピリオドで軽く区切り、意味のまとまりごとに読む
- 知らない単語が出ても止まらない。ローマ字読みでもよいので音にして先へ進む
黙読の20秒では、「どこで区切るか」と「No.1で聞かれそうな箇所(so / because / by 〜ing のあたり)」に目星をつけておくと、次のNo.1が格段に楽になります。
No.1(パッセージについての質問):答えは必ず文中にある
“Why 〜?” や “How 〜?” の形で、いま音読した文章の内容が問われます。答えは100%パッセージの中にあります。自分の意見を言う問題ではありません。
- Why 〜? → so の前後や because 以下を探し、”Because 〜.” で答える
- How 〜? → by 〜ing(〜することによって)の部分を探して答える
- 文中の主語を代名詞に変える(例: Tom → he)と自然な答えになります
丸ごと1文を読み上げるのではなく、聞かれた部分だけを抜き出して答えるのがコツです。
No.2・No.3(イラストについての質問):「今〜しているところ」を describe する
イラストを見て、人物の行動や物の状況を答えます。
- 人の動作は 現在進行形(be動詞 + 〜ing) で答えるのが基本です。例: “A boy is reading a book.”(男の子が本を読んでいます)
- 「何をするつもりか」を聞かれたら be going to 〜、場所を聞かれたら on / in / under などの前置詞で答えます
対策はシンプルで、日常動作の英語表現をどれだけストックしているかが得点力に直結します。walk a dog(犬を散歩させる)、carry a box(箱を運ぶ)のような表現を、絵を見て即座に言う練習を繰り返しましょう。
No.4・No.5(あなた自身のこと):結論+ひとこと追加
カードを裏返した後、あなた自身の日常について聞かれます。話題は「週末にすること」「好きな季節」「テレビ」「スポーツ」など身近なものです。
答え方の型は「まず結論を短い文で言い切り(例: “I like summer.”)、理由や具体例をもう1文足す(例: “I can swim in the sea.”)」の2ステップです。
Yes / No で聞かれた場合も “Yes.” だけで止めないこと。”Please tell me more.” と続きを促されることが多いので、最初から2文セットで答える習慣をつけておくと安心です。中学1〜2年レベルの短い文で十分です。
アティチュード:「伝えようとする姿勢」も評価される
英検の二次試験では、各設問への応答に加えて、アティチュード(積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲・態度)が評価の観点に含まれます。具体的には、次のような行動が「積極的なコミュニケーション」として見られます。
- 聞かれたら沈黙せず、何らかの英語で反応する
- 相手の目を見て、聞き取れる声の大きさで話す
- 聞き取れなかったら、黙り込まずに聞き返す(下のリカバリー表現を参照)
「英語がすごい人」ではなく「一生懸命伝えようとする人」を目指しましょう。今日から意識するだけで変えられる得点ポイントです。
詰まった時のリカバリー表現(ここで差がつく)
3級の面接で一番怖いのは「頭が真っ白になって沈黙してしまう」ことです。沈黙はアティチュードの面でも応答の面でもマイナスに働きやすいので、「詰まった時に言うフレーズ」をあらかじめ決めておくのが最善の保険です。
| 場面 | 使う表現 | 意味 |
|---|---|---|
| 質問が聞き取れなかった | Pardon? / Could you say that again, please? | もう一度言っていただけますか |
| 考える時間がほしい | Well… / Let me see. | ええと…/そうですね… |
| 単語が出てこない | It’s … how do I say … | それは…何と言えばいいか… |
| 質問の意味を確認したい | Do you mean 〜? | 〜という意味ですか? |
特に “Pardon?”(もう一度お願いします)は必修です。黙り込むより「やりとりを続けようとする姿勢」として自然な反応です(ただし毎問聞き返すのは避けましょう)。家庭での練習でも、わざと質問を早口で言ってもらい、”Pardon?” と聞き返すところまでシミュレーションしておくと、本番で反射的に口から出ます。
前日〜当日チェックリスト
前日に慌てないよう、そのまま使えるチェックリストにまとめました。
前日まで
- [ ] 集合時間と会場への行き方を確認した(保護者の方と一緒に)
- [ ] 持ち物を用意した(受験案内で最新の指定を必ず確認)
- [ ] 音読→No.1〜5の通し練習を最低3回した(スマホで録音して聞き返すと効果的)
- [ ] リカバリー表現(“Pardon?” など)と入室のあいさつを口に出して練習した
当日
- [ ] 会場には時間に余裕を持って到着する
- [ ] 待ち時間は口を小さく動かしてウォームアップ
- [ ] 面接室では「大きめの声・相手の目を見る・止まらない」の3つだけ意識する
4技能全体の学習計画は、同シリーズの英検3級ライティング対策・英検3級リスニング対策も参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 英検3級の二次試験は何割正解すれば合格ですか?
合格基準はCSEスコア353点(満点550点)です。素点からCSEスコアへの換算は回ごとに統計的に調整されるため、「何割で合格」という公式基準はありません。あえて目安を言えば、5問すべてで沈黙せずに英語で応答し、音読もやり切ることがラインになる——というのが指導現場での私見です(回により変動します)。
Q2. 文法や発音を間違えたら不合格になりますか?
小さな文法ミスや日本語なまりの発音だけで不合格になる試験ではありません。完璧な英語より、間違えても言い切る・止まらないことを優先してください。
Q3. 質問が聞き取れなかったらどうすればいいですか?
“Pardon?” や “Could you say that again, please?” と聞き返してください。聞き返すことは自然なコミュニケーションの一部です。黙り込むことが一番避けたい対応です。
Q4. 一次試験に落ちた場合、二次試験は受けられますか?
受けられません。二次試験は一次試験の合格者のみが対象です。一次の合格ライン(合格基準1103点/満点1650点)については合格点まとめ記事をご覧ください。
Q5. 面接の練習は誰と、どのくらいやればいいですか?
保護者の方が面接委員役になり、入室から退室までの通しを最低3回行うのがおすすめです。イエナアカデミーの英検対策では、全員が英検1級ホルダーのバイリンガル講師が面接委員役となり、独自の予想問題集を使って本番と同じ流れで模擬面接を行っています。
まとめ:5分間の「型」を体に入れて臨もう
- 英検3級の二次試験は面接委員1人・約5分・音読+質問5問。構成は毎回同じ
- 音読は「はっきり・意味のまとまりで」、No.1は「文中から探す」、No.2〜3は「現在進行形で描写」、No.4〜5は「結論+1文」
- 応答内容に加えてアティチュード(伝えようとする姿勢)も評価対象。沈黙せず、”Pardon?” などのリカバリー表現でやりとりを続ける
- 合格基準はCSEスコア353点/550点。「何問で合格」は非公表だからこそ、全問で言い切ることが最大の戦略
「今の実力で二次試験のラインに届くのか」——お子さんの現状によって、残り期間の練習配分は変わります。イエナアカデミーの無料体験・学習相談では、現状のスコアと合格ラインまでの距離を診断したうえで、二次試験までの練習プランをご提案しています。初めての面接で不安な方こそ、お気軽にご相談ください。
英検対策コースの詳細は英検コース案内をご覧ください。
出典
- 日本英語検定協会「3級の試験内容」 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_3/
- 日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」 https://www.eiken.or.jp/eiken/result/eiken-cse_admission.html
- 日本英語検定協会 よくあるご質問 http://faq.eiken.or.jp/faq/show/2006
- 日本英語検定協会「英検について」 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/about/
※本記事の試験形式・スコアに関する記載は2026年7月時点の公式情報に基づきます。受験の際は必ず最新の受験案内をご確認ください。
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