英検準2級プラス リスニング対策|先読みのコツと聞き取れない原因別勉強法

  • 準2級プラスのリスニングは2部構成・計30問・放送は全て1回。準2級にあった「応答文選択」がなくなり、内容一致型だけで勝負する形式です。
  • 聞き取れない原因は「音声知覚」「語彙」「処理速度」の3つに分解でき、原因ごとに対策がまったく違います。
  • 得点を最短で伸ばす鍵は選択肢の先読み。本記事では先読みの具体手順と、1日30分の練習メニューを時間つきで紹介します。

2025年度に新設された英検準2級プラスは、準2級と2級の橋渡しとなる級(CEFR A1〜A2)です。新しい級のため対策情報がまだ少なく、「リスニングで何が変わるのか」「どう対策すればいいのか」が分かりにくいのが現状です。

結論から言うと、準2級プラスのリスニングは「準2級より長い英文を、1回の放送で処理し切る力」を測る試験です。放送前に選択肢を先読みして「何を聞き取るか」を決めておく戦術と、聞き取れない原因を特定した上での毎日の音声練習——この2本柱で得点は着実に伸びます。順番に解説します。

目次

準2級プラスのリスニング形式(英検公式で確認済み)

まず土台となる試験形式です。英検公式サイトの準2級プラス試験内容ページで確認できた情報をまとめます。

項目内容
一次試験の時間リーディング・ライティング85分/リスニング約25分
第1部会話の内容一致選択(会話の内容に関する質問に答える)/15問/放送1回/4肢選択・選択肢印刷
第2部文の内容一致選択(パッセージの内容に関する質問に答える)/15問/放送1回/4肢選択・選択肢印刷
問題文の種類第1部=会話文、第2部=物語文・説明文

リスニングは計30問。すべて放送1回、聞き直しはできません。選択肢は問題冊子に印刷されているため、放送前に目を通せる——ここが後述する「先読み」の生命線です。

準2級から何が変わるのか

準2級のリスニングは「会話の応答文選択10問・会話の内容一致10問・文の内容一致10問」の3部構成でした。準2級プラスとの違いを並べます。

比較項目準2級準2級プラス
構成3部・計30問2部・計30問
応答文選択(短い会話の返答を選ぶ)第1部に10問あり廃止
会話の内容一致10問15問
文の内容一致(モノローグ)10問15問
放送回数各部1回各部1回

ポイントは2つです。第一に、瞬発力で解けた「応答文選択」が消え、全問が「まとまった英文を聞いて質問に答える」内容一致型になったこと。第二に、説明文・物語文を聞き取るモノローグ問題が10問から15問へ1.5倍に増えたことです。つまり準2級プラスは、「短いやり取りへの反射」ではなく「30〜60秒単位の英文を記憶しながら理解し続ける持久力」を要求してきます。ここが対策の出発点です。

なお、合否はCSEスコア(英検の共通尺度スコア。素点を統計処理して回ごとの難易度差を調整した点数)で決まります。準2級プラスは各技能625点満点、一次試験は3技能合計1875点満点で合格基準スコアは1402です。「リスニングで何問正解すれば合格か」は素点とCSEの換算が毎回変わるため一概に言えませんが、技能間で大きな凹みを作らないことが合格の近道になります。スコアの仕組みは英検の合格点・合格ラインまとめで詳しく解説しています。

「聞き取れない」の正体を3つに分解する

「リスニングが苦手」という自己診断のままでは対策できません。指導現場では、聞き取れない原因を次の3層に分けて特定します。

原因1:音声知覚——音そのものが拾えない

スクリプト(放送文の台本)を読めば簡単に分かるのに、耳では単語の切れ目すら分からない状態です。原因は、英語特有の音の変化(get up が「ゲラップ」のようにつながる連結、want to の脱落など)を、知識としてもトレーニングとしても処理したことがないこと。スクリプトを読んで「読めば分かる」なら、原因はここです。

  • 対策の軸:音読・オーバーラッピング(スクリプトを見ながら音声に重ねて読む)・シャドーイング(音声の1〜2語後を影のように追いかけて発話する)
  • 判定法:初見の問題を解いた後、スクリプトを黙読して正解できるか確認する

原因2:語彙——読んでも分からない

スクリプトを読んでも意味が取れないなら、リスニング以前に語彙・構文の不足です。準2級プラスは準2級と2級の間のレベル感なので、準2級までの単語に加えて2級寄りの語彙が音で流れてきます。文字で見て0.5秒で意味が浮かばない単語は、音声では確実に処理できません。

  • 対策の軸:単語学習を「見て分かる」で終わらせず、必ず音声つきで覚える
  • 判定法:スクリプトを黙読して分からない語が1文に2つ以上あれば、語彙が先

原因3:処理速度——分かるけど追いつかない

一文ずつなら聞き取れるのに、続けて流れると前半の内容を忘れてしまう状態です。頭の中で日本語に訳しながら聞いているため、音声のスピードに理解が追いつかなくなっています。モノローグが15問に増えた準2級プラスでは、この「途中で置いていかれる」型のつまずきが最も点差につながります。

  • 対策の軸:英語の語順のまま理解する練習(後述のリピーティング・要約練習)と、次項の先読みによる負荷軽減
  • 判定法:スクリプトを見ながらなら音声についていけるのに、見ないと途中で迷子になる

自分がどの層でつまずいているかは、過去問1回分(新設級のため過去問が少ない時期は英検公式サイトのサンプル問題)を使って上の判定法を順に試せば、その日のうちに特定できます。

先読み戦術——放送前の数秒で正答率が変わる

準2級プラスは選択肢が印刷されているため、放送前に選択肢を読む「先読み」が使えます。全問1回放送の本試験では、これが最大の得点技術です。

先読みの基本手順

1. リスニング開始前の説明放送(Directions)中に、第1部の最初の数問の選択肢を読む。 説明は毎回同じ形式なので、聞き込む必要はありません。 2. 各問の選択肢4つに共通する語・対立する語をつかむ。 例えば選択肢がすべて動詞で始まっていれば「行動」が問われ、選択肢に曜日や数字が並んでいれば「いつ・いくつ」が問われます。放送を聞く前に「何を待ち構えるか」を決めるのが目的です。 3. 解答したら即、次の問題の選択肢へ移る。 迷った問題に放送後まで粘らないこと。1問の未練が次の問題の先読み時間を奪い、失点が連鎖します。「迷ったら仮マークして前へ」を機械的に守ります。

第2部(モノローグ)での先読み

第2部は説明文・物語文です。選択肢から「人物の行動の話か」「あるモノ・場所の説明か」をあらかじめ推測し、放送の第1文(主題が提示されることが多い部分)に全神経を集中します。冒頭で話題をつかめれば、残りは「待ち構えた情報が来たら拾う」姿勢で聞けるため、記憶の負荷が大きく下がります。

先読みは技術なので、本番でいきなりはできません。次の練習メニューに「先読み込みで解く」工程を組み込んでください。

毎日30分の練習メニュー(時間つき)

準2級プラス対策として、1日30分・週6日を想定したメニューです。教材は英検公式サンプル問題・準2級プラス対応の問題集・過去問(蓄積され次第)を使います。

時間内容目的
5分前日扱った音声のシャドーイング復習音声知覚の定着
10分新しい問題を4〜6問、必ず先読みしてから解く本番形式の練習
10分解いた問題の精聴:スクリプトで原因判定(音声知覚/語彙/処理速度)→ 聞き取れなかった文だけオーバーラッピング3回弱点の特定と修復
5分知らなかった語彙を音声つきで登録・音読語彙の音声化
  • 週1日は、リスニング30問を通しで解く「持久力の日」にします。準2級プラスは約25分間集中が途切れないことも実力のうちです。
  • 処理速度型のつまずきが強い人は、精聴パートを「1文聞く→ポーズ→見ずに言い直す」リピーティングに置き換えると効果的です。
  • 3か月続ければシャドーイングした音声は延べ70本以上。聞き取れない原因を毎回特定しながら積むこの70本が、「なんとなく多聴」との差になります。

なお、リスニングで鍛えた語彙と速読力は、リーディングにもそのまま効きます。準2級プラス全体の学習配分は準2級プラスのライティング対策も併せてご覧ください。

当日の動き方——リスニング約25分の過ごし方

  • 筆記85分の終盤はライティングを引きずらないこと。筆記を少し早めに切り上げ、リスニング第1部の選択肢先読みに充てる受験者もいます。
  • 放送中は「聞きながらマーク」ではなく、質問に答えたら素早くマークして次の選択肢へ。
  • 聞き逃した問題は、その場で最も可能性の高い選択肢を仮マークして忘れます。全問1回放送の試験では、切り替えの速さが実力の一部です。

私たちイエナアカデミーの英検対策は、全員が英検1級を持つバイリンガル講師が担当し、この「原因分解→先読み→毎日メニュー」のサイクルを新形式対応の独自予想問題集を使って個別に回しています。新設級で市販教材が少ない時期こそ、形式に即した演習量が差になります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 準2級プラスのリスニングは何問正解すれば合格ですか?

A. 英検はCSEスコア制で、素点からスコアへの換算は回ごとに統計的に調整されるため、「何問で合格」という固定の基準は公式に存在しません。一次試験は3技能合計1875点満点中、合格基準スコア1402です。あくまで私見であり回により変動しますが、3技能バランスよく7割前後の正答を目指しておくと安心感がある、というのが指導現場の感覚です。

Q2. 準2級に合格していれば、リスニングはそのままの勉強で大丈夫ですか?

A. 形式が変わる点に注意が必要です。準2級第1部の「応答文選択」がなくなり、全30問が内容一致型に、モノローグは10問から15問に増えます。長めの英文を1回で処理する練習、特にシャドーイングと先読みの訓練を追加してください。

Q3. 放送は本当に1回だけですか?

A. はい。英検公式の形式表で、第1部・第2部とも放送回数1回と明記されています。聞き直せない前提で、先読みと「迷ったら仮マークして次へ」の習慣を練習段階から徹底しましょう。

Q4. シャドーイングが難しくてできません。

A. 順序を踏めば大丈夫です。①スクリプトで意味を確認→②音声と同時に読むオーバーラッピング3〜5回→③スクリプトを外してシャドーイング。それでも崩れるなら素材が難しすぎるサインなので、準2級レベルの音声に一段下げて構いません。

Q5. 二次試験(スピーキング)にもリスニング力は関係しますか?

A. 関係します。二次試験は約7分の英語での面接で、質問を一度で聞き取れることが応答の前提になります。二次の合格基準スコアは625点満点中427です。日々のシャドーイングは面接の聞き取りと発話の両方に効くため、一次対策と分けずに続けるのがおすすめです。

まとめ——原因を特定し、先読みで戦う

  • 準2級プラスのリスニングは2部構成30問・全問放送1回。応答文選択が消え、内容一致型に一本化された「持久型」の試験
  • 聞き取れない原因は音声知覚・語彙・処理速度の3層に分解して特定する
  • 選択肢の先読みは最大の得点技術。練習段階から先読み込みで解く
  • 1日30分のメニュー(シャドーイング復習5分→先読み演習10分→精聴10分→語彙5分)を週6日

新設級のため「今の自分の力が合格ラインからどれくらいの距離にあるのか」を独力で測りにくいのが準2級プラスの難しさです。イエナアカデミーの無料体験・学習相談では、現状のスコアや模擬演習の結果から合格基準スコア1402までの距離を診断し、リスニングを含む技能別の学習計画をご提案しています。準2級プラスの対策を始める前に、まず現在地を確かめたい方は無料体験・学習相談をご利用ください。英検対策コースの詳細は英検コース案内をご覧ください。


出典

  • 英検公式「準2級プラスの試験内容」 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_p2plus/
  • 英検公式「英検CSEスコアでの合否判定方法について」 https://www.eiken.or.jp/eiken/result/eiken-cse_admission.html
  • 英検公式FAQ「合格点は何点ですか?」 http://faq.eiken.or.jp/faq/show/2006
  • 英検公式「英検について」 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/about/

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